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スイスで博士号を取得したScientistの徒然なるひとり言

なぜ博士進学? 〜バーゼル生活〜

こんにちは バーゼル博士です。

日本では就活もだんだん進み今年の新卒内定率が約98%と過去最高水準であると記事で読みました。素晴らしいことですね!

 

そういえば去年の今頃、ぼくも就活ならぬ進活をしていたなぁと思い出したのでその時の状況や心境を思い出しながら書きます。(そこそこ尖った個人の見解なので軽く読んでください)

 

僕が進学を決めたのは修士一年の夏でした。それまでは博士進学なんて全く考えていませんでした。

博士になったら就職できないとか高学歴ニートとかマイナスの言葉ばかりが聞こえてました笑。

 

修士一年の夏にぼくは真剣に自分を省み、これからどういう人間になりたいのか、何をしたいのかなど考えました。その結果いくつか頭から離れないことがあったんです。

 

  1. 日本の理系博士の数が低下している
  2. 日本の産業レベルが低下気味
  3. 今の自分が有機合成を仕事にしてもこんな豆知識程度で世間の役に立てるのか
  4. 好きなことを極められなかった過去
  5. 世界で通用する人材になりたい

 

1.日本の理系博士の数が低下している

これは何かの記事で見たのですが主要先進国を比べた時にアメリカ、中国、フランス、ドイツ、イギリス、韓国は人口100万人当たりの博士取得数が増加しているのに対し日本だけ減少しているというものです。もちろん少子化の影響も考えないとですが日本だけというのは少し奇妙な感じがしました。

 

2.日本の産業レベルが低下気味

これは日頃のニュースを見てれば感じることですが一昔前には敵なしだった日本企業が海外の企業に買収されたり、開発力順位を下げたりしています。

 

これらから僕はある妄想をしました。

 

(日本では博士を取ると足の裏の米粒と言われ企業に嫌われる。学振を取れなきゃ授業料を払って博士を取らなきゃならない。だから日本の博士は減少し、それに伴いハイスキルを持ったプロフェッショナルが減少し、だんだんと日本の産業レベルが下がっている)

 

3.今の自分が有機合成を仕事にしてもこんな豆知識程度で世間の役に立てるのか

卒業研究で習得できる知識や経験はタカが知れてます。そして修士に進学して一年目から就活ガイダンスや企業研究に時間を割かれ、研究に没頭できず、就職先が決まった頃には修士論文の構成なり執筆を始めなければならない。つまり修士に進んだところで研究に没頭できる時間はまとまって取れない。それでは日本人で未だに美徳としていることが多い、睡眠時間を削る行為や休日返上をせねば納得のいく研究は進められません。寝ないで人間がベストパフォーマンスを発揮できる期間なんて続きません。

そんな状況で、つまり成熟した知識を持たない自分が企業で仕事をしても企業のガソリンになれるか自信がありませんでした。

 

4.好きなことを極められなかった過去

これは完全に個人的なことですが、僕は3歳からスキーを始め、中学に入るまでに大会で何度か優勝したことがあります。また、保育園から和太鼓を始め、様々な演目を学び鼓童に出会い彼らに憧れました。さらに6歳からピアノを習っていて卒業式で伴奏を任されるくらいは弾けました。中学からバスケットボールを始め高校では強豪校でプレーしていました。僕は今でもこれらは大好きです。これからの人生でも続けたいと思っています。でもどれもこれもご飯を食べられるほど極めた経験が欠けていました。僕の中では中途半端な思い出として後悔する時もあります笑。

だから大学で好きになったサイエンスはご飯を食べれるくらい極めたいと思ったんです。

 

5.世界で通用する人材になりたい

これは父から言われた言葉ですが大学に入った時に『どうせなるなら人の役に立つ人間になりなさい』と言われました。まだ幼かった僕は役に立つなら世界の人々、日本の人々そして家族、全ての人を幸せにできる人間になりたいと思いました。それならグローバルな人材になるのが一番手っ取り早いと考えたんですね、単純ですね笑。

 

 

これらのことを総合的に見て僕の頭は博士進学でいっぱいになりました。プラス 他の人とは逆を行きたい性が出ちゃってました笑。

 

こんな感じで博士進学を決意しました。

 

もし博士に興味があったら思考の切り口として参考にしてもらえたら嬉しいです。

 

次回はなぜ海外を選んだか書きたいと思います。

では

Have a good weekend!