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5日間40度の熱!尿路感染症が腎盂(じんう)に及ぶ腎盂腎炎(じんうじんえん)とは?尿路感染症治療は病院にいくべき?

尿路感染症、その中でも尿路感染症が進行すると腎盂腎炎と呼ばれる深刻な状態に発展することがあります。この記事では、実際に腎盂腎炎になった筆者の妻の症状や治療方法に焦点を当て、病院への訪問の重要性について詳しく説明します。腎盂腎炎を早期に対処することは、重大な合併症を予防し、健康を守るための第一歩です。では行きましょう。

10連休2日目に妻が発熱!

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お盆の10連休に入り、栃木の実家に帰省した2日目の夜中、妻から揺さぶり起こされました。妻の体温が38.8度あるというではありませんか。育児中で疲労が溜まっており、漸く纏まって身体を休める時間が出来たことで、安心して熱が出たのだろうと、訳もなく感じていました。3日もすればケロッと回復すると思い込んでいましたが、熱が下がったり、上がったりを繰り返し、38〜41度を維持しながら4日間。流石にこれは何かおかしいと、医者を探し始めました。しかしながら、お盆という時期とCOVID-19の関係から、病院に電話しても、「発熱外来は受け付けていない」という決まり文句が聞こえてくるばかりで、受け入れ態勢のある病院が見つかりません。

夜間休日診療所へ

発熱5日目に宇都宮にある夜間休日診療所へ車を走らせました。かなり混雑していて、診察を受けるまでの車内待ち時間は2時間ほど。発熱があるということでまずコロナの検査。別の駐車場に移動して、スカイプで医者の診察を受けました。しかしながら、症状からだけでは判断できませんし、授乳中ということもあり、薬は出せないと。このオンライン診察から会計までがまた2時間以上かかりました。お支払いのみ車外で済ませ、家に着いたのは17時。午前中に出てから6時間が経過していました。さて、どうするか。もちろん熱は下がることなく、吐き気があるため、水分を摂るのもやっと。

救急車の選択肢は?

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救急車を呼ぶためには薬を飲んでいて、そのうえで症状が酷く、意識がない状態でないといけないらしいです。救急車を呼ぶべきかを救急相談に電話すると、まず市販薬で効果があるかどうかみてくださいと言われました。一旦授乳をあきらめ、市販薬を経口投与するも激しい悪寒に襲われるだけでなにも変わらず。

お盆明けの個人病院に駆け込み、出された診断は?

COVID-19の陰性証明を持っていくことで、発熱していても触診してもらえました。医師が妻の背中の左側を軽くたたくと、びくん!と体が動きました。膀胱炎気味であることと、熱が5日以上続いていること、腎臓が痛むこと、尿検査から白血球値が高く、血液検査で感染症の兆候がみられた事から判断し、腎盂腎炎であるとわかりました。

 5日間40度前後の熱!尿路感染症腎盂に及ぶ腎盂腎炎とは?

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日常生活において、尿路感染症はよく見られる疾患の一つですが、時には深刻な合併症に発展することがあります。ここからは、尿路感染症腎盂に及び、腎盂腎炎となるケースに焦点を当て、その症状、原因、治療、そしてなぜ病院への訪問が重要なのかについて詳しく解説します。

 尿路感染症から腎盂腎炎へ


尿路感染症は、尿道や膀胱などの尿路に細菌が感染する疾患です。通常、早期に適切な治療を受けることで症状は改善しますが、無視すると腎盂腎炎という、より深刻な病態に進行することがあります。腎盂腎炎では、熱や激しい腰痛などの症状が現れ、腎臓に炎症が生じます。腎盂とは膀胱に尿を送り出す前に尿をためておく場所です。

腎盂腎炎は尿路感染症が進行した深刻な合併症で、早期の診断と治療が重要です。

腎盂腎炎の症状

腎盂腎炎は、高熱、腰部痛、尿の頻繁な排尿、血尿、吐気、嘔吐などの症状を伴います。これらの症状が尿路感染症と比べてより重篤で、患者の日常生活に大きな影響を与えることがあります。妻は血尿以外の上記の症状がありました。

腎盂腎炎は熱や腰痛、尿路症状など、特徴的な症状を引き起こします

腎盂腎炎の原因

腎盂腎炎の主な原因は、未治療の尿路感染症です。細菌が膀胱から腎盂に達すると、炎症が生じます。女性や高齢者、尿路異常を持つ人々はリスクが高いとされています。妻は1週間ほど前から軽度の膀胱炎を疑っており、細菌を洗い流すために飲水量を増やしていました。しかし、授乳中であったこともあり、菌を洗い流せるほど尿が生成されず、膀胱炎を引き起こす菌が腎盂まで達した結果、腎盂腎炎を引き起こした可能性があります。

腎盂腎炎の主な原因は尿路感染症の未治療であり、リスク要因も存在します。

腎盂腎炎の治療

腎盂腎炎は、抗生物質による治療が必要です。症状が重篤な場合は入院治療が必要となることもあります。治療を怠ると、腎臓に損傷を与える可能性があるため、早期の医療アクセスが不可欠です。抗生物質セファレキシンを処方されました。大腸菌感染で使用される抗生物質で、軽度の風邪でも使用されます。ウイルス性感染には効果がありません。ドラッグストアで抗生物質が販売されない理由は、多くの人が使用すると、耐性菌が出やすくなるためです。7日以上の使用で、30%が耐性菌になるとかセファレキシンは授乳中でも使用可能と定められており、妻も授乳をやめることなく、治療できたので安堵していました。

腎盂腎炎は抗生物質による治療が必要であり、治療を遅らせないことが重要です。

病院への訪問の重要性

尿路感染症の症状が続く場合、病院への訪問が不可欠です。特に高熱や腰痛、血尿がある場合は、腎盂腎炎の可能性が高いため、専門医の診察と適切な治療を受けるべきだと思います。高熱が何日も続くと、体力がない方では合併症や、最悪の場合意識不明になってしまうので気を付けましょう。

病院への訪問は腎盂腎炎の早期診断と治療に不可欠です。

まとめ

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妻は色々な薬をもらっていましたが、解熱剤で激しい悪寒が2度続き、嘔吐したので、2日目には抗生物質のみに絞り、4日目には抗生物質もやめ、大量の水を飲んで細菌を流しました。体調が落ち着いた頃に、もう一度医師に検査を依頼し、細菌がいないことを確認しました。尿路感染症から腎盂腎炎への進行を理解しておけば、早期の医療対応の重要性を認識できると思います。自身の健康を守るために、症状が続く場合、ただの風邪ではないと感じた場合は迅速な医療相談をお勧めします。