こんにちは バーゼル博士です。
皆様コロナウイルス(武漢肺炎)が世界中に蔓延している中いかがお過ごしでしょうか。
メディアでは報道されることはありませんが、世界の医療先進国は今まさに日本と同じ対処の仕方を始める国が多くなりました。
ラボの同僚からも、日本でのウイルスの蔓延の緩やかさ、対応の早さなど素晴らしいと言われることがありました。
日本ではインフルエンザが毎年のように流行するのでウイルス感染の予防策(手洗い、うがいなど)をしっかりするのは子供のころからの習慣になっていますが、どうやら世界では事情が異なるみたいです。WHOがYoutubeに効果的な手洗いの仕方を出すくらいですからね。
しっかりと対策をして、ごく普通の生活に戻るのを待つしかないと思います。
今回はスイスではコロナがどんな猛威を振るっているのか、政府や大学の対応をご紹介したいと思います。
現在の状況
スイスは857万人の総人口に対して6,500ケース、そのうちほぼ全てが現在もアクティブケースで、100万人当たりの患者数は715人とイタリアとほぼ同等。
かなり深刻な状況です。TOP 10にフランス、ドイツ、イタリアがいることから中央ヨーロッパは感染が拡大しています。
医療崩壊を起こしそうだとかいう噂も聞こえ始めこれからどうなることやら。
政府の指針
国のピンチに際して試されるのが政府の力量ですよね。
日本は人口が多く、人口密度も高く、船舶も受けいれたのによくここまでで抑制しているなと政府の力量に感激しております。
あとは国民性というか、民度も関係していると思います。
お隣のフランスではサッカーの無観客試合を開催しましたがスタジアムの外にファンが押し寄せて応援していたらしいです。
何故無観客試合にしたのか理由を考えてその意向に従う。当たり前のころをやらないから今の蔓延具合かなと思います。
さてスイスでは13日金曜日に政府会見が行われ、すべての学校と、バー、レストランなどの最低限の生活に必要でないお店はすべてクローズになりました。催し物もすべてキャンセルになり、カーニバルもなくなりました。
公共交通機関は動いてはいますが本数は減り、なるべく利用しないように言われています。
また、昨日政府は五人以上の集会を一切禁止し、違反した場合は一人当たり約一万円の罰金だそうで。
さらに、第二次世界大戦以降最大のピンチととらえ民兵にもSMSで呼び出しがかかったようです。
大学の対応
つい先週大学でも教授間の議論がなされ大学としてはすでに学生を自宅待機のオンライン講義にさせていますが、研究者に対してもラボの判断でクローズするようにと指令が出ました。
うちのラボは今週の火曜からとりあえず一か月在宅ワークになりました。ホームオフィスですね。
月曜日にドラフトやベンチをすべてきれいにして、すべてのデータをクラウドに入れ、VPNの準備をして在宅ワークに備えました。
来週からグループミーティングはzoomを使ってオンラインで研究報告と雑誌会をやるみたいです。
zoom.us
私も雑誌会が当たったので今資料を作成していますが、家にプリンターがないので論文は紙でじっくり読みたい私には少しやりにくいです。
ホームオフィスしてみて
一週間在宅ワークをやってみての感想です。
すでに飽きました。有機化学者は手を動かしてなんぼなので普段こんなにデスクに座って事務作業をするのは逆にきつい。
ただ、私自身、実験化学は高度知識集約型スポーツであり、今は知識をインプットする機会だと考えて素直に家にいます。
また、朝はいつも通り起床し、着替えて、顔を洗ってから仕事をすると効率がよろしいことが今週の実験でわかりました。
あきらかに効率が変わります。
おわりに
現状がいつまで続くかわかりません。
少なくとも一か月在宅ワークなら日本に帰りたいと思いましたが、入国の際に健康状態に関わらず2週間自宅待機になるのでそれならこっちにいるかという結論になりました。
では
Have a good day.
PS
後日スーパーに行ったら入り口の前で一人一人2メートルの感覚を開けて並び、一人ずつ消毒して中に誘導する方法を取っていました。
店内にはいつもより人はおらず、ガスマスクをしている人やビニール袋を手につけて商品を触っている方もいました。