
導入:なぜ“脳内だけ”だと行き詰まるのか
企画会議で沈黙、資料づくりが進まない――よくある詰まりは、発想を頭の中だけで回していることが原因です。 生成AIを“無限に付き合う壁打ち相手”として使えば、視点の転換・量の確保・発想の連鎖が一気に進みます。
AIブレスト術の基本概念
- 量→多様性→選抜→深掘りの順で進める(同時にやらない)。
- 人間は判断と方向づけ、AIは案出しと視点提供を担当。
- “完璧な1案”より粗めの10案を先に出す。粗さは後で整える。
実践ステップ(テンプレ付き)
ステップ1:テーマを一文で定義
例:「新規材料のローンチ施策」「学会発表タイトル案」「社内勉強会の企画」など。
ステップ2:大量案出し(多様性確保)
あなたは熟練のマーケター兼ファシリテーターです。
テーマ「◯◯」について、切り口の異なるアイデアを20個。
条件:①ターゲット ②目的 ③必須制約(予算/期間/法規)を各案に明記。
出力:表形式(アイデア名|狙い|ターゲット|制約対応)。
ステップ3:選抜(評価基準でスクリーニング)
上の案から、実行容易性・インパクト・費用対効果の
3指標でスコアリング(1〜5)。上位5案だけ残して。
ステップ4:深掘り(Howに落とす)
残した5案を、それぞれ実施計画に落とし込んで。
形成アウトライン:目的→想定成果→KPI→タスク分解→
必要素材→リスクと回避策→タイムライン(週次)。
Tip:「役割」「前提」「制約」「出力形式」を最初に固定すると、ブレが減って速度が上がります。
ケーススタディ:新規材料プロモーションの発想展開
想定テーマ:有機薄膜の新素材(耐熱×透明性)をB2B向けに訴求。ターゲットは光学デバイスメーカーのR&D/事業開発。
1) 大量案出し(抜粋10案)
- 応用別ミニ白書シリーズ|狙い:用途像の想起|TGT:事業開発|制約:既存公開データのみ
- 比較デモ動画(競合樹脂×新素材)|狙い:耐熱・透明の体感|TGT:設計|制約:試作品で再現可能な条件に限定
- 歩留まり改善シミュレータ(簡易Excel)|狙い:経済効果の試算|TGT:工場長|制約:公開式で機微情報は非開示
- 学会ポスターのテンプレ配布|狙い:採択率UP支援|TGT:R&D|制約:CCライセンス整備
- 失敗談カタログ|狙い:導入障壁の可視化|TGT:評価担当|制約:匿名化・NDA順守
- 用途別KPIシート|狙い:議論の共通言語化|TGT:営業×技術|制約:KPI定義を簡潔に
- 研究者インタビュー(5分音声)|狙い:信頼形成|TGT:意思決定層|制約:話せる範囲を明確化
- 導入ロードマップ(90日)|狙い:最初の一歩を具体化|TGT:PM|制約:週次で到達可能な粒度
- 評価試験の標準手順書(SOPライト)|狙い:比較の再現性担保|TGT:評価|制約:機器依存を最小化
- FAQデータベース|狙い:問い合わせ負荷削減|TGT:営業|制約:一次回答に限定
2) スコアリングと上位3案
| 案 | 実行容易性 | インパクト | 費用対効果 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 比較デモ動画 | 4 | 5 | 4 | 13 |
| 歩留まり改善シミュレータ | 4 | 4 | 5 | 13 |
| 導入ロードマップ(90日) | 5 | 4 | 4 | 13 |
3) 実施計画(サンプル:比較デモ動画)
- 目的:透明性・耐熱の差を視覚化し、一次接触での「すごい」を引き出す。
- KPI:視聴完了率≧40%、問い合わせ率≧3%
- タスク分解:試験条件決定 → サンプル作製 → 撮影(一定照度・一定角度) → 30秒編集 → LP掲載
- 必要素材:試験体2種/温調装置/照明・撮影台/脚本(比較ポイント3つ)
- リスクと回避:撮影条件の再現性不足 → 照度とカメラ設定の固定・メタデータ保存
- タイムライン:2週(設計1・撮影1)
テンプレ:評価試験SOPライト(コピペ可)
目的:透明性/耐熱/耐擦傷の比較を再現性高く実施
試験体:新素材A、比較材B(各n=3)
共通条件:厚み◯mm、表面処理なし、室温23±2℃
手順:1) 透過率測定(波長◯nm) 2) 加熱耐性試験(◯℃×◯分)
3) 擦傷試験(荷重◯g、往復◯回) 4) 画像撮影(設定固定)
評価:平均値±SD、効果サイズ、写真添付
注意:装置校正ログと撮影設定を出力に添付
失敗しないためのコツ
- 案出しと評価を混ぜない:前半は批判禁止、後半で選別。
- 制約を最初に固定:予算・期間・法規・NDA。AIに必ず伝える。
- 粗案を先に公開:最初は荒くてOK。関係者フィードバックで精度を上げる。
まとめ
生成AIは“発想の触媒”。
量→多様性→選抜→深掘りの順で回し、役割分担(AI=案出し/人=判断)を徹底すれば、企画速度も質も跳ね上がります。
次の会議から、テンプレのコピペで即スタートしてみてください。
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