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スイスで博士号を取得したScientistの徒然なるひとり言

コロナ禍で大活躍!今更聞けないPCR検査を簡単解説

 

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こんにちは。

本記事はPCR検査について基本情報を書きました。

コロナが流行ってからPCR検査という言葉がニュースやSNSで頻繁に見かけるようになりましたよね。

しかしどのようにしてPCRが機能し、感染の有無がわかるのかを知らない方も多いもの。

そこで本記事では分かり易く解説します。

 

 

 

 

開発者

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Wikipediaから

PCRキャリー・バンクス・マリス(Kary Banks Mullis)博士が開発しました。

アメリカの生化学者でPCR法の開発により1993年にノーベル賞を受賞しています。

PCRをアイディアとして思いついた際は愛車のホンダ・シビックを運転している時だったとか。

 

PCRの原理

ポリメラーゼ連鎖反応(ポリメラーゼれんさはんのう、英語: Polymerase chain reaction)とは、DNAサンプルの特定領域を数百万〜数十億倍に増幅させる反応または技術。英語表記の頭文字を取ってPCR、あるいは単純にPCRと呼ばれ、「ポリメラーゼ・チェーン・リアクション」と英語読みされる場合もある。(Wikipedia

以下に手順を簡易的に説明します。

まず、DNAを90度に加熱し、DNAの2本鎖を1本鎖に分離。お次にプライマーと呼ばれる目印をその1本鎖に付けて、その後DNA合成酵素によってDNAを増幅させる。この工程を何度も繰り返すことで指数関数的に目的のDNAの増幅が可能である。

よってウイルス由来のDNAを発見でき感染していると判断できます。

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Wikipediaから

 

Ct数

Ct数とはサイクル数のことで何回1本鎖を増幅させるのかを表しています。

多くすればするほど微量のDNA断片を大量に合成できます。

 

診断への応用

PCRの開発により様々な遺伝子疾患や他の病気も診断できるようになりました。

その際に必要になるのがgold standardと言われる、いわゆる比較をするための基準です。

ただ増幅だけしても何を増幅して、DNA断片に何が含まれているのかを知るためには比較対象が必須。

ウイルスや細菌に感染しているかを知るにはそれらをサンプルとして培養して比較対象とすることで人への感染を確認できます。例えば、インフルエンザウイルスはある特定の構造を有しているためそれを目印として他のウイルスと区別でき、診断ができます。

 

PCR検査で感染の有無がわかる

現在行われているPCR検査は唾液や鼻の粘膜を綿棒で擦りとってそれをPCRにかけるやり方で診断しています。つまり唾液や鼻の粘膜にウイルスが付着していると陽性と出ます。

単刀直入に言うと、陽性=感染ではありません。

これは厚生労働省も言っています。

ここで大切になるのが感染の定義です。

 

感染とは

感染【かんせん】 微生物がその寄主(宿主)である生体に寄生し,その中で増殖するに至る一連の過程。

ここまで読んだ方ならピンと来たかもしれませんが、体の中で実際にウイルスや細菌が増殖をしている状態を感染と言います。

つまり、粘膜や唾液を検査してそこにコロナウイルスがあっても実際に体内で増殖して感染状態になっているかは全く診断できません。人間は常に細菌やウイルスと共生しています。現に人間の遺伝子の40%はウイルス由来のもの。毎日触るスマートフォンは公衆便座と同じくらいの汚さだと言います。

 

では今のPCR検査とは‥

全くの正確性に欠ける試験です。

ウイルスがそこに居れば陽性と出て感染者とされるからです。

Ct数を増やせば微量のウイルスも検出可能であり、その数字は今現在明かされていません。

面白い話があります。タンザニアマグフリ大統領は元科学者で今回のPCR検査に疑問をいだき、タンザニアで取れたフレッシュな果物ジュースを何個か検査機関に送ったところ陽性と出たとか。また、日本でもある看護師さんが新品の綿棒を3本ほど検査機関に送ると陽性と診断されました。

なぜ全世界でこんなにもPCRが推されているのかわかりません。

 

コロナウイルスとは

これは初めに書いておくべきことかも知れませんが。

現在知られているウイルスには7つあり、3つと4つに更に分類されます。

4つの中にインフルエンザウイルスが入っています。これらはある程度構造がわかっているので先に述べたgold standardがどちらかと言うとあります。

3つはコロナウイルスと呼ばれ、いわゆる風邪もこのウイルスが元となっています。

これらは変異が早いのでgold standardがありません。故に風邪に効く薬を開発できたらノーベル賞が取れると言われています。

さて新型コロナウイルスはどこに分類されるかと言うと、もちろん3つのコロナウイルスに分類されます。よってgold standardがありません。つまり風邪。なのにどうして陽性、陰性が言えるかというと感染したらしい人のDNAをPCRにかけて多く観察されたDNA断片を新型コロナウイルスによるものとしているだけです。

さまざな論文が出ていますが、いまだに新型コロナウイルスの構造は分かっていません。

 

まとめ

PCRキッドには「研究のみに使用し、診断には使用できません」と書いてあるみたいです。

また、PCR法の開発者キャリー・バンクス・マリス(Kary Banks Mullis)博士もPCRは病気の診断には使ってはいけないと長年主張していました。

新型コロナウイルスでロックダウンが始まった頃Netflixでは『I am legend』がトレンドに入っていました。おそらくウイルスが蔓延している状況から見る人が増えたのでしょう。

しかし、あればウイルスでゴーストタウンになったわけではなく新たなワクチンを接種したことでハンニバル化した人間によってゴーストタウン化していたわけです。もう一度その映画をよく見た方がいいかも知れませんね。 

先日ノーベル賞で科学界は盛り上げっていましたが、皮肉なことにPCR法の開発者キャリー・バンクス・マリス(Kary Banks Mullis)博士もノーベル賞受賞者です。更にHIVに関する研究でノーベル賞を取ったリュック・モンタニエ博士による今回のパンデミックに対する主張も今の科学界には響かないみたいです。

ノーベル賞たかがノーベル賞というアイロニックな現象が今世界で起きていますね。

読んでいただきありがとうございました。

 

以下に参考になるURLを貼っておきます。

 

Algora Blog | Nonfiction for the Nonplussed

COVID19 PCR Tests are Scientifically Meaningless – Bulgarian Pathology Association

WeRise|株式会社コミティッドのプレスリリース